ニーチェの代表的な思想に「永遠回帰」があります。永劫回帰とも言いますが、永遠回帰で統一させてもらいます。
永遠回帰とは、なんなのでしょうか?
永遠回帰とは
私たちは同じ人生も何度も繰り返す という考え方。
何度も同じ人生を繰り返すということを受け入れられるかどうかが大事だ。
あなたの喜びはなんですか?
ニーチェはこう言っている「たった一度でも心からの喜びがあれば、人生は何度でも繰り返すに値する。」
人生は辛いこともあります、むしろ辛いことのほうが多いかもしれません。そんな人生は繰り返したいと思えますか?
つらい病気にかかった。愛する人と別れた。死ぬような思いをしてきた。 二度と味わいたくないことは誰しもあると思います。
最悪なことすらも受け入れれたら前向きになれるよ。というメッセージが隠れていると思いますが、それだけではないと思います。
ニーチェは永遠回帰の思想において、このように言ってきている気がするのです。
「最悪なことも受け入れられるほどの大きな喜びがあったのではないですか?
最高の喜びがあったならば、それを胸に生きていきなさい、最高の喜びがないならば、これからつくりなさい。」
受け入れるだけでは、まだ甘い
同じ人生が何度も繰り返すことを受け入れることは非常に難しいことだと思います。ですが、永遠回帰を受け入れるだけでは足りないニーチェは言うのです。
ニーチェは言います「全ての「こうあった」を「私が欲した」につくりかえること、これこそ私が救済と呼びたい」
ニーチェは、人生にあった辛いことを自ら欲したと言えるまでになることが救済だというのです。
重い障害を持った人に、こう質問しました「過去にもどって、神様がその障害を取り去ってくれるといったらどうする?」 その人は答えました「また、同じ障害を持って生きていたいです。この障害があったおかげで、たくさんの人に出会い支えられて幸せだったのだから。」
永遠回帰は思考法
ニーチェ自身も永遠回帰の考えを本当に信じてはいなかったのではないでしょうか。
永遠回帰はポジティブに生きるための思考法だったのではないかと思います。
例えば、「明日死ぬと思って今日を生きなさい」といった教訓があります。ですが、誰も本当には明日には自分が死ぬんだとは考えていないと思います。
本当に死ぬとは思ってはいないけれど、心が温かくなり、今日を一生懸命生きるぞという気力が湧いてきます。
永遠回帰にしても、何度も同じ人生が回ってくると考えれば、今日一日を無駄に過ごそうという気にならないと思います。辛いこともあったけど、その経験が今の自分を形作っていて、今日からは喜びに満ちた人生にしていこうと前向きに生きることができるような気がします。
まとめ
永遠回帰の思想を心から受け入れることは、私にはまだ出来そうにないです。
たくさんの優しい人と出会い、いい人生だったとは思っています。